オールドノリタケの世界・・

petitmatin2009-08-16

7月末から主人共々、京都の実家に里帰りしています。
2001年の夏を最後にその後一度も夏に帰国していなかったので、覚悟していたとはいえ、やはり京都の夏は厳しく暑い。
到着早々主人が、半ば辺りから私が夏バテでダウンしてしまいました・・
そんな猛暑の中、冷房が効いていて、入場料無料、会場がらがら、係員付きっ切りで懇切丁寧な解説付きという、有り難い展覧会「オールドノリタケの世界」に行って来ました。


「オールドノリタケ」とは1800年代末から第二次世界大戦前後頃まで、現ノリタケカンパニーの前身である森村組と日本陶器で作られた主にアメリカやイギリスに輸出されたテーブル・ウエアーの総称です。
以下の数枚の写真は「いかにも!オールドノリタケ!」といった感じの作品です。

ここで、少し「オールドノリタケ」の歴史を。
江戸末期、江戸の馬具商6代目森村市左衛門が、福沢諭吉のアドバイスにより輸出貿易に乗り出します。 
1876年(明治9年)に貿易会社「森村組」を設立し、弟の豊(とよ)をニューヨークに派遣し「モリムラブラザーズ」という輸入雑貨店を開いた。


当時アメリカでは陶磁器の人気が高く、今後の有力な商品になると考えた森村組は自分達で製品を作り販売する事を決意し、その後様々な困難を乗り越えて1914年に日本最初のディナーセット「セダン」が完成し、それからは西洋の陶磁器に負けない傑作を作り続けて来ました。



西洋陶磁器に肩を並べる為に、様々の技術が考案され、特に「盛り上げ」とい手法は「オールドノリタケ」の代名詞にもなっています。
日本に古くから伝わる陶磁器の表面を立体的に装飾する技法ですが、「オールドノリタケ」場合はケーキに生クリームを盛り装飾する方法と同じ理屈で、粘土を一陳(いっちん)と呼ばれるチューブのような道具から絞り出して盛り付ける方法が取り入れられた。
デコレーションケーキなのですね。




しかし主人はあまりこういったボンボンニエール(少女趣味というか・・)は好みではなく、最初ちょっと目が点状態でしたが、キッチュ!を連発しながらも写真をバシャバシャ・・
この女の子は主人のお気に入り。



こちらは私が小さい頃、家にあったコーヒーセットに凄く似ていた物。
でも、我家にあったものは残念ながら「オールドノリタケ」ではなく「ナルミボーンチャイナ」、お歳暮の頂き物だったような気がします。