何が起こるか判らない・・それが、オークション!

今週末の2日間にわたって、ディジョンでマラソン・オークションがありました。
土曜日はポピュラー・アート、日曜日はノエルを意識してかおもちゃが中心。

前日の下見会に行き、翌土曜日はディジョンは初雪が降る中、気合を入れて戦いに挑んだのですが・・


まずは下見会での様子です。
会場ではブルゴーニュらしく、バンダンジュ人形(収穫祭などに使われる)がお出迎え。
ちなみにこのブドウ君は20世紀初頭の版画に描かれたヴィニョロンから、模写・製作された由緒正しい物、ただの案山子ではありません。
ちなみに200ユーロで落札されましたよ。


ディジョンといえばムータルド(カラシ)と言われるほど、切っても切れない仲ですから、アンティークのムータルディエ(カラシ容器)は、本当に沢山見かけます。

この日も、写真のムータルディエの幾つかは高値を呼び、1個なんと「480ユーロ!」で競り落とされた物も・・手数料が約20%要りますから、500ユーロ、6万円以上です。
古い物では18世紀の物もありました。


このでかい(高さが37cm)容器はディジョン発祥のカラシメーカー・アモラの1930年代の貴重な貴重なディストリビューターです。
カラシがにょろにょろと出てくる口はベークライト製、昔はみなさん各自「からし壷:ムータルディエですね」を持って、買いに行ったそうです。
私も喉から手が出るほど、欲しかったのですが・・
値段もさることながら、主人に置く場所が無いと釘を刺されてました。
落札価格は200ユーロ(+手数料40)とやはり落札予想価格を大幅に上回りました。


次にあっと驚く様な事態が!
これはブイヨンキュブのPUB用の塩・コショーセットです。
割と新しい物で、多分70〜80年代以降の物だと思われます。
KUBのメタル缶やホウロウの看板はよく見ても、これは初めてでした。
予想落札価格は25〜40ユーロはちょっと安すいぞ、きっと客寄せパンダだとは思っていましたが・・
競りがどんどん白熱し、最後は電話と会場のピンポン状態で、何と最後は会場のどなたかが720ユーロ、という事は手数料プラスで864ユーロ(約10万円!)で落札。
予想価格の約30倍です。
周りはざわつき、知り合いなんかは「スキャンダルだ!」と吼えていました。
その後、同じメーカー・マギーのホウロウの看板も560ユーロの高値で落札され、この日はマギー・ブイヨンの一人勝ちの状態。



こちらもお馴染みのビスキュイ「LU」のポスターです。
縦横177x125cmの大判で、貫禄の250ユーロで落札。


PUBもんや絵葉書、写真が続いた後、男性方お待ちかねの「大人の危ないおもちゃ」がずらり・・
ピストルやサーベル、はてはグルカ兵のナイフや日本の刀の鍔など。
狩猟民族だけあって、みなさん白熱して、結構高値を付ける物も。
錆び錆びの18世紀のピストル2丁が予想価格100ユーロを遥かに超えて1200ユーロで落札されました。


お馴染みナポレオン帽です。


これは私が唯一落札出来た映画ポスターです。
縦横160x120cmの大判です。
保存状態が悪く、予想落札価格を下回るお値段でした。
1955年製作の巨匠ルネ・クレール監督の日本題名「夜の騎士道」
当時人気、実力とも絶頂だったフィリップ・ジェラールとミシェル・モルガン主演。
チョイ役で何とブリジット・バルドーの名前が・・

帰宅して主人に見せると、困った様な顔をして、修復するのはプロでないと無理だそうで、凄くお金が掛かるよと言われました。
彼は絵画の修復とかは出来るので、大丈夫か?なんて甘い事考えたのが、間違いでした。

反省・・

次回に「おもちゃ編」をお送りします。