ア ターブル!

petitmatin2009-03-24

今朝マルシェで、知り合いと話していたら、ディジョンから20分ほど行った村では雪が降っていたとか・・
風が強くて、寒いです。

日曜日に気合を入れて、午前5時起きで蚤の市に行って来ましたが、やはり寒かったこと。
ばっちり入場料も取られ、元を取らなくてはと張り切っていたのですが、結果はイマイチ小物ばかりでした。
大げさでなく、ディジョン周辺のコレクターやプロ、蚤の市好きが来ていて、みんな懐中電灯片手に右往左往。

規模の割りにお寒い内容の中、一際目を引いたスタンドがこの写真です。
ディジョンの蚤の市にも出ているプロの方ですが、今日は家族総出で頑張ってました。
テーブルやイスは今超人気のトリックス(Tolix)で、いい感じにくたびれてました。


テーブルの上に置かれた、ホウロウのキッチングッズのシリーズ。
多分1930年頃の物で、少し錆びている部分もありますが、全体に状態も良く、これだけ数が揃ったシリーズは珍しいです。
特に3個のゴブレが付いた壁掛けになったホウロウは、各ゴブレに粉石けんや苛性ソーダなど、台所用品を洗ったり磨いたりする粉末を入れておいた物で、酸化・腐食が激しく良い状態で残っているのは稀です。


6個のエピス入れのシリーズも人気で、これだけでお値段も140ユーロとちょっと手が出せません・・


ちなみに、Tolixとはブルゴーニュ地方オータンの街で生産されていたメタル製の家具メーカーです。
1907年にグザヴィエ・ポシャール氏が、フランスで最初に亜鉛メッキ技術を使用して、メタル製の家具を生産したのに始まります。
1927年に商標登録され、最初は屋外設置のイスやテーブルを生産し、30年代に各地に普及しました。

1937年のパリ万博にも参加、カフェのテラスやジャルダン用、学校や公共施設に使われ、ブルゴーニュ大学の学生寮では現在でも使用されています。

2004年に工場は閉鎖されましたが、新たな経営者により再建され、今でも生産が続けられています。

近年、フランスでは人気が復活、ディジョンや生まれ故郷オータンでは展示会やオークションが行なわれています。

この写真は一番最初のモデル「chaise A」です。

いつかはTolixで揃えたキッチンテーブルとイスでお食事するのが夢です。