” にんじん ” 好きですか?

petitmatin2009-03-28

今週末、ディジョンで2日続きのマラソン・オークションがあります。
今日はその下見会に行って来ました。

その中で、大好きな小説「にんじん」を見つけました。
原題は「Poil de Carotteで、主人公の男の子はにんじんのような赤茶けた毛をしていて、それでにんじんとあだ名を付けられて、苦しむ羽目に・・
しかし、この本の表紙では髪の毛が黄色いなあ。

原作者はジュール・ルナール(1864〜1910)で、簡潔な文章と独特な観察眼で日常の出来事を見事に描き出しています。

「にんじん」は1894年に出版、彼のもう1つの代表作「博物誌」は1896年に出されました。 
こちらも、数行の文章で、野原の生き物や植物を的確に、そして誌的に描き出しています。
日本で岸田国士氏の素晴らしい翻訳で読みました。
いつか原語でと思いながら、未だ果たせずで、お恥ずかしい限りです・・

今回見つけたのは、多分1900年頃出版された物で、イラストがPoulbot(プウルボー)という当時有名なイラストレーターだそうです。

可愛いイラストではないけれど、にんじんの少しひねくれた性格や寂しい状況が伝わってくるような感じがします。
残念ながら、この本は1冊だけでは買うことが出来ず、段ボール箱一杯の50冊くらいある本と一緒に競りにかけられることになっています。
主人に聞いたら、他にも興味深い本が何冊かあるので、多分200ユーロくらいになるんじゃないかと言われ、断念!


”にんじん”好きなのになあ・・