ちょっと暖かみを感じる焼き物たち・・

petitmatin2009-10-21

ブルゴーニュ地方は早朝の最低気温がマイナスにまで下る日があるくらいになりました。
寒い日が続くから、少し暖かみのある素朴な焼き物に触れたくなります。
以前にもご紹介した事がありますが、主人の好きな50年代のセラミストの紹介です。



これらはギュスターブ・レノー(Gustave REYNAUD)という50年代から70年代にかけて活躍した陶芸家の作品です。
1915年生まれ、55年から南仏の陶芸が盛んだったヴァロリスに「Le Mûrier」とい名前のアトリエを妻のミシュリーヌ(Micheline)、義弟のジャン・デルヴァル(Jean DERVAL)と共に構えます。
ちなみに mûrier とは桑の木のことです。
彼の作品の多くは底にその桑をモティーフにしたものがサイン代わりに使われています。



右側のゴブレットのような器はマザグラン(mazagran)という足付きのコーヒーカップです。
たまにフランス人のお宅でコーヒーをよばれる時、こういうカップを出してくれる方がおられます。




こちらは小ぶりのピッシャーでしょう。
花瓶にしても細首なので、使い勝手がいいですよ。




こちらは最初は何に使うのかよく判らなかったのですが、主人曰く「ロウソク立て」なんだそうです。
太い短めのロウソクが似合いそうです。
彼の作品としてはモティーフがちょっと抽象的で変っています。


素朴な「赤い小鳥」です。
この時期、ヴァロリスではピカソも作陶に励んでいた時期で、ちょとピカソの「小鳥さん」に似てます。
彼は赤い色を焼く時は1100度の高温で、独特のちょっとくすんだブルーにはブルーコバルトが使われているそうです。



それぞれの後姿。
純化された葉っぱのモティーフが和みます。


レノー氏は1972年に死去しますが、彼の奥さんのミシュリーヌが1984年までアトリエを守り、作品を作り続けました。
最近は50年代のセラミストの評価が高く、パリや南仏には50年代の陶芸家専門のギャラリーもあり、本も出版されていて、人気が上って来ています。



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   **今回から気分一新のつもりで、テンプレートを変えてみました。
     もう少しブログのアップも増やして行きたいと思います。
     これからもプチマタンをよろしく。