「笑う牛!」の生みの親・・バンジャマン・ラビエール

petitmatin2009-05-05

4月後半から主人が1週間ほどヴァカンスに入り、また5月初旬はこちらも祝日が多く、その分蚤の市も日曜だけでなく祝日にもあったりして忙しく、ブログの更新をサボっていました・・


気が付くと、図書館から借りていた本の返済期日が過ぎていて大慌て。
大好きなBenjamin RABIERE(バンジャマン・ラビエール)の本です。



見て!見て!  何となく”ほんわか”として来ませんか。



日本でもお馴染みのチーズ「ヴァシュキリ」のイラストで有名な画家です。 
彼は1864年生まれで、パリのボザールで学んだ後、最初は有名なデパート「オー・ボン・マルシェ」や「レアール:中央市場」で会計係をしていました。


後に「Le Rire」や「Péle-Mêle」といった雑誌のイラストで頭角を現し、最初の彼自身のアルバム「Tintin Lutin」を発表しました。
これに触発されて、数年後ベルギー人のエルジェ(Hergé)が「Tintin」を発表。

最初は新聞や雑誌、またPUB用イラストを手がけ、徐々に子供用動物のイラストで名声を博す。 また、劇作家やアニメ画家としての一面もある多才な画家です。
1906年ラ・フォンテーヌの寓話集のイラスト画を発表。


こちらは「笑う牛」ならぬ「怒る牛」と「泣く牛」です。

1921年Léon BEL(レオン・ベル)がラビエールが描いた牛のイラストにインスピレーションを得て「La vache quirit:ヴァシュキリ:笑う牛」のロゴをラビエールのイラストと共に発表しました。


このヴァシュキリのネーミングには逸話があって、第一次世界対戦中、軍物資の生肉を運ぶ軍用トラックに、当時既に有名だったラビエールの牛のイラストをトラックに大きく貼っていた為、この軍用トラックは「Wachkyrie:ワシュキリ:ドイツのワルキューレと引っかけた言葉遊び」と呼ばれていたそうです・・


他にもフランスでは大抵の家庭で見かける食卓塩「Salins du Midi」のクジラのイラストもお馴染みです。

  我家の本箱にもラビエールの古い絵本がありました。
主人が”張り込ん”で去年ブロカントで買った初版本です。
糸で本が綴じてある、超古本です。


こちらは「L'Esprit des Bêtes:動物達のエスプリ」という哲学的なタイトル・・
犬や猫などのお馴染みの動物よりトナカイ、カンガルー、キリンなど動物園でお目にかかるエキゾチックな動物達が主役です。


先日、デポ・ヴァント(委託販売)のお店で偶然ヴァシュキリのキッチュなマグカップを見つけました。
プチデジュネにこのカップでコーヒーを飲んだら、何だか1日中朗らかで過ごせそうですね。

  

最後に私が一番好きな彼のシリーズから。
童謡で「森の木陰でどんじゃらほい、しゃんしゃん手拍子足拍子・・」ってのがありましたねえ。